waka_logo.png

例会・大会

※例会・大会について、会場校へのお問い合わせはご遠慮下さい。
※本サイトはJIS漢字により表記されています。字体によっては正字と異なる場合もあります。
  >>過去の例会・大会はこちらから

令和2年度(2020年度)例会の予定

■4月25日(土)  大阪府立大学I-siteなんば(関西例会)【中止】
■5月16日(土)  明治大学【中止】
■6月20日(土)  立正大学【中止】
■7月4日(土)   神戸女学院大学(関西例会)【中止】
■7月18日(土)  和洋女子大学【中止】
■11月14日(土) 上代文学会・和歌文学会 合同シンポジウム(Zoom)
■12月12日(土) オンライン開催(Zoom)
■12月19日(土)  京都産業大学(関西例会)【中止】
■1月9日(土) オンライン開催(Zoom)

2020年度和歌文学会1月例会のお知らせ

現在新型コロナウィルス流行の中、会員の皆様の安全を第一に考え、1月例会も以下の通りオンライン(Zoom開催)で実施致します。
多くの方々の参加をお待ちしています。

一、日 時 2021年1月9日(土) 14時より
  
二、オンライン(Zoom)による開催となります。
参加希望の会員の方は下記のアドレスに御氏名、御所属、メールアドレスを必ずお知らせ下さい。
今回も参加は会員の方に限らせて頂きます。恐れ入りますが、申込締切は1月6日(水)とさせて頂きます。
なお、12月例会に申し込んだ方にはミーティングURL、ミーティング番号、パスワードをお知らせいたしますので、
改めてメールを送っていただく必要はありません。

[例会申し込み専用E-mail]wakareikaionline☆gmail.com
                     ※☆を@に置き換えてください。

三、研究発表
歌末形式から見た初期百首の表現の特徴 ―好忠・順・恵慶・重之―
                  長野工業高等専門学校 小池 博明氏

例会終了後、17時から委員会を開催致します。新委員の方々にはミーティングのURLをメールでお知らせ致します。

例会へ参加をご希望なさる会員の方でメーリングリスト未登録の方は、メーリングリストに登録をお願いします。
新たにご登録を希望される会員の方は、ご芳名と配信先メールアドレスを以下の文例に従って明記の上

     registration☆wakabun.jpn.org

までメールをお送り下さい。メールアドレスのご変更があった場合もご連絡ください。
    件名:登録 本文:小野 小町、オノノ コマチ
     ※「漢字氏名」「、(読点)」「ヨミガナ」の順。ともに姓名の間は全角1マスあけて下さい。
     ※「ヨミガナ」の後、改行して下さい
         komachi☆6kasen.xxx
     ※メールアドレス:パソコンのアドレスを推奨します。
     ※メール送信後、メーリングリストから登録完了のメールは送りません。ご了承下さい。
      メーリングリストへの登録はホームページ部会員の手作業です。
     ※収集した個人情報を、本目的以外には利用、提供致しません。登録は和歌文学会員に限るものとします。

2020年度和歌文学会12月例会のお知らせ

現在新型コロナウィルス流行の中、会員の皆様の安全を第一に考え、12月例会も以下の通りオンライン(Zoom開催)で実施致します。
多くの方々の参加をお待ちしています。

一、日 時 2020年12月12日(土) 14時より
  
二、オンライン(Zoom)による開催となります。参加希望の会員の方はメーリングリスト、
もしくは郵送でご連絡した手続きに則ってお申し込み下さい。
今回も参加は会員の方に限らせて頂きます。恐れ入りますが、申込締切は12月9日(水)とさせて頂きます。

三、研究発表
1 勅撰和歌集の故実について ―「此奥口伝所々抄出」と『愚秘抄』―
                      青山学院大学 山本 啓介氏
2 服部正樹『後撰老のすさび』の注釈内容 ―後撰和歌集注釈の新出資料―
                      山形大学   藤田 洋治氏

終了後、17時から委員会を開催致します。新委員の方々にはミーティングのURLをメールでお知らせ致します。


2020年度 和歌文学会11月例会 上代文学会・和歌文学会 合同シンポジウム御案内

コロナウィルス流行の中、会員の皆様の安全を第一に考え、三度の例会を中止にさせて頂きました。 今後も収束の見通しが立たず、会場で対面実施ができるか覚束ない状況を考慮し、11月例会を以下の要領で実施致します。 多くの方々の参加をお待ちしています。

■日時:2020年11月14日(土)午後1時30分~4時45分

■会場:オンライン Zoom開催(今回の参加は会員の方に限らせて頂きます)

■テーマ:万葉と平安和歌 ―推移をどう見るか―

 現在、上代和歌の研究と中古以降の和歌の研究は深く分断されている。こうした現状がよいと考えている和歌研究者は少ないであろう。 しかし、それぞれの領域で膨大な研究が積み上げられているために、部外者には研究状況がつかめない上、そもそも情報が相互に流通しにくい構造になってしまっている。 その「壁」をなくすることは不可能と思われるが、少なくとも壁をいくらか低くする努力は必要であろう。
 上代と中古以降とでは、同じ和歌というジャンルとしての連続性があるのはもちろんだが、一方で大きな差異があることも言うまでもない。 何が連続し、何が変わっていくのか、お互いの領域に踏み込んで発言していかなくては見えてこないはずである。 このシンポジウムでは、双方の研究者が時代を超えて問題提起を行うことで、「壁」の中にいるだけでは気づきにくいことを見いだしていくことを目標としたい。

■パネリスト及び講演題目
『古今和歌六帖』が目指したもの―万葉歌を通して―

                     同志社大学教授 福 田 智 子
夢歌の展開―万葉から王朝和歌へ―  和歌山大学教授 菊 川 恵 三
命令表現の推移 ―万葉から古今へ―
                  お茶の水女子大学教授 浅 田   徹
「鹿鳴」詩と鹿鳴歌のはざま    立正大学名誉教授 近 藤 信 義
                 (司会 早稲田大学教授 高松 寿夫)
                 (司会  千葉大学教授 鈴木 宏子)

   ◎委員会は、次週の大会開催時に開かせて頂きます。
〒230-8501 神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-1-3 鶴見大学大学6号館 中川博夫研究室内
                            和歌文学会

■要旨
『古今和歌六帖』が目指したもの―万葉歌を通して―     福 田 智 子

 『古今和歌六帖』(以下『六帖』)は、十世紀後半の成立とされる、我が国初の類題和歌集である。約四五〇〇首の収載歌のうち、万葉歌が約四分の一を占める。『六帖』の成立時期は『万葉集』の古点時代と重なってくるが、『六帖』本文は、必ずしも『万葉集』の古写本本文と一致しないことが指摘されている。「作歌の手引書を意図したもの」(『新編国歌大観』解題)とされる『六帖』だが、万葉歌の表現にいったいなにが起こっているのか。
 十世紀後半には、『後撰和歌集』が成立し、また、私家集が多く生まれた。比較的長い詞書を有する和歌が多いことから「場の和歌」とも称される。その一方で、『六帖』は、基本的に詠歌状況を記さない。この観点から『六帖』を捉えると、「和歌の詠歌状況からの解放」という『六帖』の役割が見えてくる。
 それは自ずと和歌表現の自立を促すことになろう。詠歌状況が付随しなければ理解しにくい和歌は、表現類型に即して表現を変容させていく。自立した和歌表現は、新たな和歌を詠むときの素材や物語の引き歌としても、より使いやすいものになるだろう。就中、平安期における万葉歌享受は、読みの問題をもはらんでいる。それは万葉時代の訓の追求というよりもむしろ、平安期の風俗や美意識に合わせた解釈と捉え得る。
 十四世紀初頭頃になると、『夫木和歌抄』や『歌枕名寄』では、和歌は出典を伴って分類される。この姿勢はきわめて実証的で、後には江戸期の国学者たち、そして現代の私たち研究者にも、出典考証として引き継がれている。だが、『六帖』の本文については、出典の本文との不一致を「乱れ」として捉えるだけではなく、平安中期という時代性を念頭に置いて、類題和歌集としての『六帖』本文のあり方を捉えてみると、和歌表現の本質が見えてくるのではないか。その柔軟な表現の変容が次の時代の和歌表現を生み出しながら、「平安万葉」として時代をつないでいると位置づけたい。


夢歌の展開―万葉から王朝和歌へ―             菊 川 恵 三
 これまで「夢」をキーワードに、万葉の相聞歌がどのように展開してきたかを考えた。それを踏まえ、王朝和歌(三代集)とどのようにつながり、どのように違うのかを考えてみたい。
 一般に、万葉と古今の夢歌は、「夢の俗信」(相手が自分を思えば夢に現れる)を背景にした「夢に見えこそ」のような相手に訴える歌がなくなる一方で、夢にまで来てくれない嘆や夢路の具体性などに関心が移るとされる。確かに古今集を見ればそうなのだが、同時代の伊勢物語や、次の後撰集に目をやると、夢の出現と相手の思いをうたったものは少なくない。古今集を飛び越えてこれらがつながるのはなぜなのか、またそれらは万葉の夢歌と同じものなのだろうか。
 また、古今集を代表する小野小町の夢歌は、実は古今の夢歌の中では特殊で、用語や発想の点で万葉の夢歌に近いところがある。しかしそれは、後撰集・伊勢物語とは異なり、その根底は古今の歌人達につながることがわかる。いずれも、「夢」というほんの小さな窓からのぞいたものではあるが、和歌文学研究の一助になればと考える。


命令表現の推移 ―万葉から古今へ―             浅 田 徹
 上代和歌と中古和歌とのコミュニケーション機能の違いを考える時、上代では万葉集しか資料がなく、かつ万葉集では詠作の状況を示す題詞が付されている歌が少ないという障害がある。歌自体から、歌の機能の推移を抽出できないだろうか。  歌の対他的機能を観察できる標識として、命令・禁止の表現を取り上げてみたい。誰かに対して命令したり、禁止したりするのは、歌が他者に対する働きかけの機能を持っていることを示す。実は、万葉集と古今集とを比較すると、命令表現が減少するという先行研究は僅かながら存在している。ただしその数値をどうやって得たのかが明確ではないこと、用例群の内部をさらに細かく分類する必要があると思われることから、改めて調査することにした。
 その際、近年作成・公開された新しいツールとして、国立国語研究所の「日本語歴史コーパス」を用いることにする。ここでは万葉集・古今集ともにすべて品詞分解され、大変有難いことに「活用形」での検索が可能である。これにより、用言の命令形だけをすべて抽出するという作業が、簡単に漏れなく行えるようになった。これに、禁止の「な~(そ)」、禁止の終助詞「な」、願望の終助詞「ね」を加えたものを基礎データとすることにした。
 このうち、人間に対する命令に限定してふるいを掛けると、万葉に対して古今では大きく減少する。直接的なメッセージとしての性質が弱化しているわけである。ほかの事項については現在検討中だが、できればこうした現象が、上代和歌と平安和歌との差異として知られている他の事柄(敬語の減少・朧化された二人称としての「人」の出現など)とどのように関係づけられるかについて考えてみたい。


「鹿鳴」詩と鹿鳴歌のはざま                近 藤 信 義
 「鹿鳴」詩は『詩経』小雅の詩、鹿鳴歌は大和の歌々。「鹿鳴」詩の中核的な思想は、「宴」が君臣相楽の理想的な世界を現出させていくところにあるのだが、日本での享受は多面・多様な文芸環境を開いていった。たとえば、『懐風藻』には渡来の賓客をもてなす宴席詩として「鹿鳴」詩の主題が継承されているが、ほぼ同時代の万葉集には、「鹿鳴」詩を分析的に享受している。たとえば「鹿鳴」詩においては「鹿鳴」は友(賓客)を呼びかける声として捉えられているのだが、万葉の鹿鳴歌は妻(番)を求めて鳴く声として歌われている。その享受の過程には万葉人の自然生態の観察眼があり、「鹿鳴」詩を和文的に翻訳を加えることによって、鹿との取り合わせ(秋萩・花妻・尾花)として捉え直されていった。いわば、鹿鳴歌は「鹿鳴」詩を構成する要素を分析し、モチーフ化して継承・展開していると受け取ることが出来る。
 鹿鳴歌にあって独特の位置にあるのは『日本後紀』に見られる桓武天皇歌(延暦十七年八月北野遊猟)である。これは一首の単独の記録だけではなく、狩猟の記事全体が、宴の主催者伊豫親王との交歓の叙述であり、それは「鹿鳴」詩を基層におきつつ、「鹿鳴」を宴席におけるもてなしのシンボルとして演出を試みているとみえる記事である。当該の桓武歌の意義は、君臣和楽の主題を演劇的に現出したことによって、これが帝王のエピソードとして語り継がれ、ついで古今和歌の鹿鳴歌(三一二・四三九)の根拠として位置付けられだろうと云うところにある。
 こうした事例を踏まえつつ、「推移」という課題を据えて考える機会としてみたい。


参加申し込み方法(申し込み締切10月30日 金曜)
参加御希望の会員は、メーリングリスト、もしくは郵送でご連絡した手続きに則ってお申し込み下さい。
お問い合わせは下記のアドレスにお願い致します。
jodai.waka.2020@gmail.com

ページのトップへ戻る